樹木画・箱庭表現による子ども理解
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概要
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本研究の目的は,樹木画・箱庭表現に投影された世界をとおして子どものこころを理解し,治療に役立てることである。そこで,中学生を対象にして,二つの異なる側面から考察を試みている。1つは,神経症傾向のある児童に対して,カウンセリングおよび箱庭療法を実施し,約1年間に渡る心理治療過程の分析を行っている。とくに箱庭表現から,対象児童のこころの世界が理解できたと考える。もう1つは,非行傾向のある児童の樹木画・箱庭表現の特徴を理解するための仮説を提唱している。すなわち,「極太-極小という次元」「単純-複雑という次元」から考えることが有効であると思われる。