被虐待児童への治療的かかわり : 児童相談所と児童養護施設の心理職の連携
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概要
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本研究は,披虐待児童への治療的かかわりを,児童相談所と児童養護施設の心理職の連携という視点から考察したものである。実父による身体的虐待の事例1では,施設で定期的に聞かれたケースカンファレンスに出席することで共通理解が得られたが,そこでの施設心理職の役割は大きい。また,実母によるネグレクトの事例2では,児童相談所で施設心理職か定期的にスーパーヴィジョンを受けたが,そのことで施設心理職は施設の職員から信頼されることになった。以上のことから,児童相談所と児童養護施設の心理職の連携の方法として,ケースカンファレンスやスーパーヴィジョンが有効であるといえよう。(注)事例については,プライバシー保護のため修正を行っている。