失敗に対する柔軟性が推論課題における情報価の評価に与える影響 : 電気生理学的検討
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概要
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失敗に対する柔軟性が低い児童・生徒は、失敗を単なる失敗としてネガティブに捉え、失敗を起点として学習をすすめるという姿勢があまり認められないことがわかっている(堀野・市川・奈須,1990)。そこで、本研究では、Wasonの2-4-6課題に着目した。この課題では、背理法を用いることによってネガティブな出来事に積極的な意味を与えることができ、一見ネガティブな情報を用いることによって課題関連情報を見つけることができるからである(Oaksford & Chater, 1994)。実験では、10名の学部生に十分な教示を与えて背理法を理解させたうえで一部改変した2-4-6課題を行わせた。また、実験後、失敗に対する柔軟性尺度に記入させた。事象関連電位を分析したところ、P3振幅と失敗に対する柔軟性尺度値との間に正相関が認められた。これは、被験者がフィードバック情報の情報価を字義的な意味ではなく、課題解決への寄与という観点から評価していることを示唆する結果であった。また、失敗に対する柔軟性が低い被験者ほど情報価を低く見積もり、課題解決への論理的帰結に注意を向けて情報を活用する傾向が弱いことが示唆された。
著者
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