神経難病患者の療養生活の受けとめ尺度の開発
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
<目的>「神経難病患者の療養生活の受けとめ尺度」を開発し、その信頼性と妥当性を検証することを目的とした。本研究における「受けとめ」とは、神経難病によってもたらされた状況や問題に対する認知や情動的反応と定義した。<方法>インタビューに基づいて、24項目5件法の質問紙を作成・郵送し、難病患者243名から有効回答が得られた。統計的に不適切な項目を除外し、因子分析を行った。<結果>因子分析の結果、最終的に16項目4因子が精選され、「主導権の喪失」、「病気の脅威」、「疎外感」、「希望の喪失」と命名された。信頼性はCronbach's α係数(0.86)と折半法のSpearman-Brownの信頼係数(0.82)によって確認した。また妥当性については、難病患者に共通の主観的QOL尺度、コーピング尺度、不確かさ尺度によつて確認された。<結論>以上の結果から、本尺度の信頼性と妥当性がおおむね確保されており、実用可能な尺度であると判断した。
著者
-
野川 道子
北海道医療大学看護福祉学部
-
唐津 ふさ
北海道医療大学
-
西村 歌織
北海道医療大学
-
佐々木 栄子
北海道医療大学
-
唐津 ふさ
北海道医療大学看護福祉学部看護学科
-
佐々木 栄子
北海道医療大学看護福祉学部看護学科
-
野川 道子
北海道医療大学看護福祉学部看護学科
関連論文
- 中範囲理論の看護実践での活用(6)「Mishelの病気の不確かさ理論」看護実践への活用(2)
- 中範囲理論の看護実践での活用(5)「Mishelの病気の不確かさ理論」の看護実践への活用(1)
- 会長講演より 不確かさを生きる (特集 第4回日本慢性看護学会学術集会記録(1))
- 障害受容・疾病認識のニューパラダイム(3)Charmazの慢性病と自己に関する理論
- 神経難病患者の療養生活の受けとめ尺度の開発
- 中範囲理論の看護実践での活用(11)ソーシャル・サポートの看護実践への活用
- 中範囲理論の看護実践での活用(8)障害受容・疾病認識理論の看護実践への活用(2)
- 中範囲理論の看護実践での活用(7)障害受容・疾病認識理論の看護実践への活用(1)
- 障害受容・疾病認識のニューパラダイム(5)Morseの病気体験に関する理論
- 障害受容・疾病認識のニューパラダイム(2)「Yoshidaの振り子理論」と「Patersonの視点変化モデル」
- 障害受容・疾病認識のニューパラダイム(1)障害受容・疾病認識についての新しい見方
- 神経難病患者の療養生活対処尺度の開発
- 看護学生の就職事情 (特集 7対1取得の看護師確保)
- Mishel の病気の不確かさ尺度(Community Form)日本語版の信頼性・妥当性の検討
- 在宅療養患者の民間療法に対する関心と使用状況
- 喉頭全摘出術を受け退院を控えた患者の自己概念の様相
- 本学科〔北海道医療大学看護福祉学部看護学科〕卒業生の卒後6ヶ月の職場適応状況
- 新カリキュラムに活かす演習&実習(第2回)看護チームの一員として複数患者を受け持つ実習
- パーキンソン病の特徴が自己概念に与える影響
- 自己免疫疾患患者の健康行動に対する自己効力感と主観的QOLとの関連
- 在宅ターミナルケアに関する研究--再入院の要因及び在宅死の検討
- 家族介護者の要介護者との良好な関係保持のための対処に関する研究
- 療養の場を問わず使用できる病気の不確かさ尺度の開発
- パーキンソン病患者の療養生活の受けとめと症状・日常生活動作との関連