火山灰による被服の汚れと洗浄について(第一報) : 火山灰の付着による皮脂汚れの洗浄
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
衣類の洗浄の基本は"もとにもどす"ことである。長い年月を経て洗浄力を高めるための研究がなされ,洗濯機,洗剤はより優れたものが登場し,洗濯は容易になったかのように思われる。しかし,汚れの成分によっては洗浄効果があらわれないこともある。その一つとして鹿児島地区では馴染みの固体粒子である火山灰と油脂成分である皮脂汚れとの混合汚れを想定し,家庭洗濯における固体粒子である火山灰と油脂汚れの個々の成分の洗浄されやすさを検討することを目的とした。8種の皮脂成分と火山灰を用いて作製した人工汚染布を,6種の洗剤を用い,洗浴温度,洗浴硬度を変えてターゴトメータで洗浄し洗浄性を評価した。その結果,洗浄力に最も影響を与えるのは硬度であることがわかった。繊維と洗剤との関係において,洗浄力の評価に石けん,合成洗剤の違いよりむしろ繊維基質に起因することもわかった。また,皮脂成分の中では,コレステリンステアレート,トリオレイン,スクアレンは除去されにくいことがわかった。
著者
関連論文
- 技術・家庭(家庭分野)におけるボランティア活動の実践と意義について
- 火山灰による被服の汚れと洗浄について(第一報) : 火山灰の付着による皮脂汚れの洗浄
- 小学校家庭科における衣生活分野の取り組みについての一考察 : 衣服の手入れ
- 「生きる力」の育成における家庭科教育の課題--幼児の生活時間から見えてくるもの
- 療育施設における障害児の変化と受け入れ及び保護者の悩みに対するフォローの在り方について--障害児に対する通級指導法
- 火山灰による被服の汚れと洗浄について(第二報) : 火山灰に含まれる鉱物の洗浄および商業洗濯における白布の再汚染について
- 被服の火山灰による汚染と洗浄について : 桜島の火山灰の場合
- 洗剤用蛍光増白剤の生分解性(第2報) : 光分解生成物の化学構造
- 遺伝子発現を指標にした化学物質の女性ホルモン様作用の体系的研究