アルコール依存症に対する看護学生のもつイメージの構造
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概要
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看護学生のアルコール依存症に対する「イメージ」を把握し,主因法による因子分析によりイメージの構造を探索した。そして,イメージの構成因子と知識,自尊感情の関連を探索した。看護学生はアルコール依存症に対し,『古典的アル中イメージ,の弱まり』『厳しい引きこもり』『揺れていて拠り所の無さ』『緩慢な複雑さ』4つに因子で構成されるイメージをもっていた。看護学生のアルコール依存症に関する知識は概ね正確であるが,例えば「アル中」について修正する余地がある。学生は全体的に自尊感情が低く,自尊感情の得点が低くなるほど,学生がもつアルコール依存症イメージ第4因子『緩慢な複雑さ』因子得点が高くなる,弱い相関を認めた。正しい知識と『アル中』イメージが統合されず乖離すると推測される。『アル中』はアルコール依存症の俗称で同じ現象であることとともに,アルコール依存症を知識面で修正する余地があることの示唆を得た。看護者は依存症の心理特性である「否認」を理解し患者の「否認」を適切に処理することが,患者の病の克服につながることを,看護学生はまず認識を強くすることが大切と考える。
- 鹿児島純心女子大学の論文
著者
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平田 直美
鹿児島純心女子大学看護栄養学部看護学科
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牛ノ濱 幸代
鹿児島純心女子大学看護栄養学部看護学科
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末吉 朋
鹿児島純心女子大学看護栄養学部看護学科
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平田 直美
鹿児島純心女子大学 看護栄養学部看護学科
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末吉 朋
鹿児島純心女子大学看護栄養学部看護学科:(現)南大阪発達療育センター
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