日本外交の分析 : 1979年以来なぜ日本は中国の経済発展を支援してきたのか
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概要
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本研究は、日中関係を政治経済学の視点より分析するものです。さらに詳しく言うと、本研究は1979年以降の対中国政府開発援助(ODA)に関する日本の外交政策、及び、その政策に隠された日本の政治・経済・戦略的国益の追求を、日中それぞれの国内事情や日中関係をとりまく国際的環境といった要因に着目しながら考察するものです。本研究によって明らかとなったことは、日本の対中国開発援助に関する政策目標は過去四半世紀にわたって不変であったわけではなく、実は日中それぞれの国内事情や国際環境の変化に敏感に呼応するかたちで、大きく変って来ているという点です。一方、これらの対中ODA政策の個別目標の変化とは対照的に、日本の中国外交の基本コンセプトともいえる「関与政策」は、1979年から現在まで一貫して継続されてきています。