広汎性発達障害児を持つ母親の療育意識 : ダウン症児との比較
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
広汎性発達障害児70人とダウン症児122人の母親に対して、それぞれの障害についての事前の知識度、障害告知時の医師の態度や療育情報の提示のしかた、数や言語についての諸技能の達成度、また、前者についてのみ現在までに出現した症候群や診断された症候名についての質問紙調査を行った。結果として、事前の知識は両群とも大半の母親はほとんど欠けていたこと、医師の態度についての評価は両群でほぼ変わりはないが、ダウン症児はきわめて早期に告知されるためか、母親の絶望・混乱・不安などの程度ははるかに高いこと、広汎性発達障害児の示した徴候としては、友人関係の欠如、言語遅滞、興味の偏りといった定型的特徴の強いことなどが見出された。また、数と言語についての認知発達を両群で比較すると、全般的には広汎性発達障害児のほうが速いが、到達水準は、数の獲得は広汎性発達障害児、言語獲得はダウン症児が高い傾向が認められた。
著者
関連論文
- 広汎性発達障害児を持つ母親の療育意識 : ダウン症児との比較
- ダウン症児の早期療育と母親の養育態度
- 才能とは何か : 学力観の背景
- 早期教育の効果に関する調査(2)親子の意識と学習状況の分析を中心に
- 早期教育の効果に関する調査(1)質問紙法による親への追跡調査
- 数学的英才児の課題解決(14)7年後の追跡調査
- 早期治療教育がダウン症状改善に寄与する要因の研究
- ダウン症児を持つ母親の養育態度の調査研究(6)母親・症児の性格態度について
- ダウン症児を持つ母親の養育態度の調査研究(5)言葉と数の理解の発達状況
- ダウン症児を持つ母親の養育態度の調査研究(4)告知および早期療育・教育の実状
- ダウン症児を持つ母親の養育態度の調査研究--1.告知のあり方と養育態度およびサポートの関係 2.自由記述の分析
- ダウン症児を持つ母親の養育態度の調査研究-2-事前の知識及び告知のあり方と養育態度
- ダウン症児を持つ母親の養育態度の調査研究(1)研究計画と質問紙調査結果の単純集計
- 数量概念の発達に関する縦断的研究(4)