早期食道癌を拾い上げるには : 内視鏡的治療による根治をめざして(<特集>医学研究のUP-TO-DATE)
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概要
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2006年第3版『消化器内視鏡ガイドライン』(日本消化器内視鏡学会監修)によれば,食道癌の内視鏡的切除EMRの絶対的適応病変は,「深達度m1(上皮内癌)・m2(粘膜固有層癌),腫瘍径3cm未満」となっている.そこでEMR(Endoscopic Mucosal Resection), ESD(Endoscopic Submucosal Dissection)の適応となるm1癌m2癌を拾い上げるため,通常観察においての留意点,積極的なヨード撒布(ルゴール撒布)施行,生検での注意点などにつき言及した.最近のトピックのひとつにNBI(Narrow Band Imaging)がある.これは,内視鏡観察光の分光特性を変更することで,粘膜表面の血管や粘膜微細模様の強調表示を行う光学的画像強調技術のことで,粘膜表層の毛細血管像の強調表示や,粘膜表面の微細模様(いわゆるビットパターン)の強調表示が可能である.食道観察においても有用であり,これを利用すればさらに小病変の拾い上げが可能であり,ヨード撒布,生検病理診断を省略して治療に移行できる可能性がある.早期食道癌さらには中・下咽頭表在癌の拾い上げに大いに期待できる検査法である.
- 順天堂大学の論文
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