ロサンゼルス福祉改革における民間化の特質 : GAINケースマネジメントを中心に(<特集>アメリカ・モデルの福祉国家)
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概要
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本論文は,カリフォルニア州LAにおける福祉改革の就労支援プログラムであるGAIN のケースマネジメントの民間化の特質を明らかにする.第一に,LAの福祉改革について説明し,GAINケースマネジメントが福祉改革実施のための重要な役割を持つことを明らかにする.第二に,LAの委託契約のルールについて,特に委託契約の目的はコスト削減であるが,その入札評価では入札業者の経歴や組織能力を評価することも含まれることを説明する.第三に,GAINケースマネジメントの委託契約の流れとその内容,特に民間企業の効率的な運営と成果をあげるために導入された仕組みを明らかにする.最後に,LAの民間化の特質として,公的機関と民間企業を競争させて公的機関,民間企業双方の効率的な運営が期待され,公的機関の政策運営能力を向上させることが含意されるが,職員配置の問題やモニタリングコストの増大がコスト削減効果を後退させているという問題もあることが指摘される.
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