釜石市におけるグリーン・ツーリズムの意義(<特集>社会の希望・地域の希望-希望学の現在)
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概要
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新日鐵の合理化に伴い地域社会が大きく変貌した釜石市では,地域の再活性化のために様々な取り組みがなされている.グリーン・ツーリズムもその一つである.本稿の目的は,釜石市におけるグリーン・ツーリズムの現況と,直面している課題を検討することによって,その活動の意義を把握することにある.釜石市はかつて「鉄のまち」として知られていたことから,「観光地」としてのイメージに乏しい.この点は釜石市におけるグリーン・ツーリズムも含めた観光業の拡大には不利な要素となりうる.しかし,釜石市におけるグリーン・ツーリズムの意義は観光客数の増大にのみあるわけではない.グリーン・ツーリズムが地域の自然や文化を資源とするものであることを考慮すると,活動を通じて地域への思いが深められ,結果的に「地域を支える市民」が増加しうる可能性がある.この点に,釜石市におけるグリーン・ツーリズムの意義を見出しうることを論じる.
著者
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