卵巣剔出後ノ家兎生體子宮ノ藥物ニ對スル感受性ニ就テ
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概要
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卵巣ガ子宮ノ藥物ニ對スル感受性ニ如何ナル影響ヲ及ボスモノナリヤヲ知ラント欲シ,兩側卵巣ヲ剔出シタル家兎生體子宮ニ就テ,あどれなりん(三共),ぴついとりん,(ぱーく,でびす),ぴろかるぴん,ぜかこるにん(ろつしゆ)ノ作用ヲ去勢後一定ノ時間ニ於テ檢セリ.使用セシ家兎ハ體重2kg以上ノ成熟雌性家兎ニシテ卵巣ニ黄體ヲ有セザルモノヲ用ヒタリ.兩側卵巣剔出ハ無麻醉ノモトニ行ヘリ.子宮運動ハ矢田貝氏ノ家兎生體腸管運動ニ於ケル實驗方法ノ原理ニ從ヒ,きもぐらふいおんヲ用ヒテ記録セリ.實驗ハ兩側卵巣剔出後約10日20日,30日ヲ經タル家兎ニ就テ行ヘリ.實驗當時ニ於ケル家兎子宮ヲ觀察スルニ子宮ハ萎縮弛緩シ,長サ,幅,重量ニ於テ共ニ正常家兎ニ於ケルヨリモ減少セリ.コレラノ状態ハ既ニ剔出後10日ヲ經過セルモノニ於テモ見ラレ,ソノ程度ハ時日ノ經過ト共ニ益々増加ノ傾向アリ.子宮運動モ對照ニ比シ,著シク不規則トナリ,振幅ヲ減ジ,時日ノ經過ニ從ヒ,ソノ度ヲ加ヘ30日以上ヲ經過セルモノニ於テハ僅ニ小波状ヲ呈セルモノ,或ハ全ク運動ノ表レザルモノアリ.去勢家兎生體子宮ニ於ケルあどれなりんニ對スル感受性ハ正常成熟家兎ニ比シ著シク減退セリ.コノ減退ハ去勢後約10日目位ニテ既ニ著明ニ表レ,時日ノ經過ニ從ヒ益々強ク表ル.ぴついとりんニ對スル感受性ハ去勢後ノモノハ正常家兎ニ比シ減退シ,去勢後約20日ヲ經タルモノニ於ケルマデ,大ナル差位ハナケレドモ,去勢後約1ヶ月ニ到ラバ著シキ差異ヲ認ムルナリ.ぴろかるぴんニ對スル感受性ハあどれなりん,ぴついとりんニ比シ,感受性ノ減退程度ハ著シカラザレドモ,ヤハリ時日ノ經過ニ後ヒ減退スルモノナリ.ぜかこるにんニ對スル感受性ハ去勢ニヨリ影響サルル事最モ少クシテ,去勢後約1ヶ月ニシテ,幾分感受性ノ減退スル傾向ヲ有スルニスギザルナリ.卵巣剔出後10日ヲ經過セルモノニおばほるもん(武田)ノ100國際單位水溶液ヲ家兎體重對kg0.5ccノ割合ニ1日1回,5日間耳靜脈ヨリ注射シタルニ,子宮自働運動ハ正常家兎ノ如クニ回復シ,あどれなりん及ビぴろかるぴんノ感受性ハ正常家兎ニ於ケルガ如クナレリ.又去勢後10日ヲ經タルモノニ,毎周るていのーるヲ對kg0.5cc1日1回,5日間注射シタルニ,あどれなりん,ぴろかるぴんノ感受性ハおばほるもん注射ノ如ク回復セザルナリ.
- 京都府立医科大学の論文
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