家兎肝臟ノ出糖ニ對スルいんすりん並ニあどれなりんノ影響ニ就テ
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概要
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余ハ曩キノ研究ニ於テ家兎肝臟ヲ門脈ヨリ灌流シタルニ灌流液ノ糖量ハ半時間灌流後ニ著シキ増量ヲ見タルガ1時間半後ニ於テハ可成リ不變ノ状態トナリ其後1時間半乃至3時間半灌流ヲ繼續スルニ多クハ徐々ニ尚幾分糖量ノ上昇ヲ來セリ,又肝動脈ヨリ灌流スレバ門脈ヨリノ場合ヨリモ出糖ノ現ハ丶ル事徐々ナリキ.尚灌流液及臟器ノ温度ヲ19-20℃ニ下降セシメ或ハ灌流液ヘノ酸素供給ヲ絶ツコト等ニヨリテハ影響ナカリシガ灌流液ヘ青酸加里ヲ加フル事ニヨリテ灌流液ノ糖量ハ増加セリ.肝臟ノ灌流ニ際シあどれなりん及ビいんずりんノ作用ガ如何ナル關係ヲ有スルヤニ就テハ既ニ多數ノ實驗報告ナリ然レドモ灌流方法及ビ藥物ノ量ノ異ナルニ從テ其ノ成績一致セズ.此ノ次ノ實驗ノ標準トジテ余ハ茲ニ余ノ灌流法ニ從ヒ灌流家兎肝臟ノ出糖ニ對スルあどれなりん並ニいんずりんノ影響ヲ櫻査セント欲ス.余ハ曩ノ論文ニ於テ記載シタル方法ニ從ヒ營養良好ナル成熟家兎肝臟ヲりんげる氏液ニテ3倍ニ稀釋シタル血液150ccmヲ以テ門脉ヨリ灌流シ前記ノ藥物ヲ作用セシメ肝臟ノ出糖ニ對スル影響ヲ檢査シテ得タル成績次ノ如シ.いんずりんノ1單位ヲ灌流液150ccmニ加フルコトニヨリテハ分離セル家兎肝臟ノ出糖ニ少シモ影響セザレドモ灌流液150ccmニ5單位ヲ加フレバ出糖ノ減少ヲ來タス.灌流セル肝臟血管ハあどれなりんヲ1:1500000ノ濃度ニ加フル事ニヨリ收縮ス,此ノ血管收縮ハあどれなりん濃度ノ高キ程一層強シ.あどれなりん加入後30分ニシテ灌流液ノ糖量ハ増加ヲ示ス,此ノ糖量増加ハあどれなりん濃度1:1500000ト1:300000トノ間ニ著シキ差異ヲ見ズ而シテ多クノ場合ニ於テ糖増加ハ尚1時間持續ス.
- 京都府立医科大学の論文
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