二三痙攣毒素ニ對スル甦生蝦蟇臟器ノ毒素結合能力ニ就テ
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概要
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種々ノあるかろいど,重金屬鹽,色素並ニ細菌毒等ノ如キ毒物ガ諸種臟器,組織及ビ血清ニ攝取セラレ就中肝臟ガ其ノ力最モ強キハ周知ノ事ニ屬ス.肝臟ノ此ノ解毒能力ノ檢査法トシテハ肝臟粥ヲ以テシ或ハ門脉ト末梢血管トニ注入セル藥物ノ作用ノ比較又ハEck氏手術前後ノ毒作用ノ比較或ハ剔出肝臟ノ毒素結合能力及ビ肝臟剔出動物ニ於ケル藥物ノ作用状態ノ檢査等ナリ.臟器ノ解毒能力檢査ニ際シあるかろいど中最モニ々用ヒラレタルモノハすとりひにんナルガ尚かふえいん,ひにん,くらーれ,ぴろかるぴん,あとろぴん,もるひん其他ノモノモ亦剔出臟器ニ抑留セラルトノ報告アリ.水素いをん濃度モ又解毒能力ニ密接ノ關係ヲ有ス.最近Zipfハ冷血動物ノ肝臟或ハTrendelenburgノ蛙標本灌流ニ際シあるかろいど鹽類及ビ鹽基性色素ノ結合能力ハ灌流液ノあるかり性ナル場合ニハ酸性ノ峙ヨリモ強クシテ酸性ノ物質ニ於テハ之ニ反スト云ヘリ.すとりひにんヲ以テセル分離臟器ノ灌流實驗ノ報告ハ其ノ數少ナカラズ.サレドぴくろときしん及ビふえのーるヲ以テセル灌流實驗ノ報告未ダ無シ依テ余ハすとりひにん,ぴくろときしん及ビふえのーる等ノ痙攣毒素ニ對スル蝦蟇肝臟並ニ蝦蟇下肢ノ結合能力及ビ之ガ酸並ニあるかりノ影響ヲ攻究シ次ノ成績ヲ得タリ.1)蝦蟇ノ肝臟及ビ下肢ハすとりひにん,ぴくろとさしん並ニふえのーるノ如キ痙攣毒素ヲ結合スルノ能力ヲ有ス.2)此ノ毒物結合能力ハ灌流液ニ空氣ヲ通ゼル場合ニ於テモ或ハ窒素ヲ以テセル際ニ於テモ始ンド差異ヲ示サズ.3)之等ノ結合能力ハ肝臟ノ灌流ニ際シテハ毒物溶液ノP_Hト關係ヲ有ス即チ硝酸すとりひにんハP_H8,2ノ毒物溶液ヲ使用セル際ニ最モ強ク溶液ノP_Hガ低ケレバ低キ程結合セラレル量少ナシ,然ルニ下肢ヲ以テセル實驗ニ於テハP_Hハ臟器ノ毒素結合能力ニ一定ノ影響ヲ及ボサズ.4)ぴくろときしん及ビふえのーるヲ以テセル灌流實驗ニ於テハ肝臟ニテモ下肢ニテモ毒物溶液ノP_Hガ5,6ノ場合ニ最モ強クシテP_Hガ之レヨリ上或ハ下ニ向ツテ遠ザカルニ從ヒ攝取量減少ス.5)蝦蟇ノ肝臟並ニ下肢灌流實驗ニ際シ灌流液ノP_Hガ5,8乃至8,2ノ範園ニテハ流出液ノP_Hハ殆ンド生理的P_Hニ接近ス.而シテ之ヨリ高キカ或ハ低キP_Hヲ有スル液ヲ以テセル灌流ニ際シテハ臟器ノP_H調節作用ハ上記ノモノニ比シ不完全ナリ.
- 京都府立医科大学の論文
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