かんふおぐるくろん酸ノ形成ニ及ボスきにーねノ影響
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概要
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きにーねハ一般細胞毒素ニシテ生體ノ全テノ生活現象例ヘバ酸化,還元,酵素又ハ合成等ノ機能ニ一定ノ影響ヲ有ス.Hoffmannハ剔出腎臟ニ於ケル馬尿酸ノ形成ハきにーねニヨリ著シク抑制セラル丶ヲミタリ.然ルニPohlハ家兎ニくろらーるひどらーとヲ注射シ尿中うろくろらーる酸ノ排泄ハきにーねヲ同時ニ適用スル事ニヲリテ何等ノ影響ナキヲ説ケルモ,氏ハうろぐうちーる酸ヲ旋光法ニヨリ測定シ,きにーねノ注射後きにーねガ不變ニテ尿中ニ排泄セラレコノきにーねハ強左旋性ナルヲ看過シテ測定セシ事ニ誤謬ナキ能ハズ.茲ニ於テ余ハ家兎ニかんふるヲ注射シかんふおぐるくろん酸ノ形成ニ及ボスきにーねノ影響ヲ檢索スルニ當リかんふおぐるくろん酸ノ測定法ニ改良ヲ加ヘタリ.即チ一方ニテハ尿ヲあんもにあくヲ以テ弱あるかり性トナシえーてるニテ振盪セル後旋光檢査ヲ行ヒ,他方ニテハ尿ヲ鹽酸ニヨリ加水分解ヲ行フ前後ニ還元力ヲBertrand氏法ニテ測定シ次ノ結果ニ到着セリ.1)きにーね強左旋ニシテコレヲ動物ニ與フル時ソノ約1/3量ガソノマ丶變化ヲウケズシテ尿中ニ排泄セラルガ故ニかんふるト同時ニきにーねヲ與ヘシ家兎ニツキ尿中ノ右旋葡萄糖,左旋かんふおぐるくろん酸ヲ旋光法ニヨリ測定セントスルニハ先ヅ尿ヲあんもにあくヲ以テ弱あるかり性トチシえーてるヲ以テ振盪シきにーねヲ除外ゼザルベカラズ.サレド同操作ニヨリきにーね以外ノえーてる可溶性光學的活性物質ヲ損傷スベキ事ヲ豫メ注意セザルベカラズ.2)きにーねヲ含ム尿ノ直接及ビ鹽酸ヲ以テ加水分解ヲ行ヘル後ノ還元物質量ハ正常尿ニオケルモノニ比シテ變化ナシ.比較的大量きにーね(0.4-0.5g)ヲ一時ニ注射セシ場合ニ家兎ノ尿糖ハ多少増加スルモ加水分解後還元リノ増加ハ矢張リ正常尿ニ於ケル關係ト同樣ナリ.3)毎瓩1.0-1.3gかんふるヲ皮下ニ與フル時ハ多クノ場合糖尿ヲ惹起ス.同量かんふるヲきにーねト同時ニ與フル時ハきにーねノ量及ビきにーねヲ經口的ニ與フルト又皮下注射ヲナストニカ丶ハラズかんふる糖尿ハ増強ス.而シテソノ發現ハ皮下注射ノ場合ニ内服トシテ投與スル場合ヨリ迅速ナリ.4)尿中かんふおぐるくろん酸ノ排泄ハかんふるト同時ニ與ヘシきにーねノ量及ビ適用方法ノ異ルニ應ジテソノ影響ハ一樣ナラズ.即チきにーねノ比較的少量ヲ與ヘシ時ニハ却ツテ促進セラレ大量ヲ與ヘシ時ニ抑制セラル.きにーねノ0.5g宛ヲかんふる注射ノ前日及ビ當日ニ經口投與セシモノハかんふおぐるくろん酸ノ形成増加シ同量ノきにーねヲかんふる注射後3-4日連用セシムル時ハ減退ス.又かんふる注射ノ當日0.2-0.3gノきにーねヲ皮下注射セシモノハかんふおぐるくろん酸ノ形成促進セラレ0.4-0.5gノきにーねヲ一時ニ注射セシモノハ著シク抑制セラル.例ヘ0.5-0.7gノきにーねヲ注射投與スルモ之ヲかんふる注射ノ前日,當日及ビ翌日ノ2-3回ニ分與セシモノハ之ニ反シテかんふおぐるくろん酸ノ形成促進セラル丶ヲミタリ.
- 京都府立医科大学の論文
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