胃内容中右旋性乳酸ニ就テ
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概要
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胃疾患患者ノ胃液中ニ於テ右旋性乳酸ヲ認メ,之レガ檢索ヲ行フタ結果癌腫性胃液ニ發現スル事ヲ確メ種々實驗ノ結果,次ノ如キ結論ヲ得タリ.1),胃疾患患者ノ胃内容中ニ發現スル乳酸ハ普通胃疾患ニ於テハ胃内ニ停滯セル食物殘査或ハ他ノ胃内容物ノ醗酵ニヨリ生ゼシ不活性乳酸ニ屬シ從テ本乳酸ノ發生ハ胃中ノ低酸度並ニ食物停滯等ニ密接ナル關係ヲ有スルモノヽ如シ.2),サレド癌腫性胃内容中ニ發現スル乳酸ハ,勿論其ノ大部分ハ此等醗酵性乳酸ニ屬スレドモ,一部分ハ右旋性乳酸ノ混合アリ.而シテ該乳酸ハ胃中ノ酸度並ニ食物殘査ノ有無ニ關係スル事ナシ.コレ胃癌患者ノ胃液中ニハ可ナリノ高酸度ノ際又ハ食物停滯ノナキ際ト雖モ尚ホ乳酸反應著明ナル所以ナラン.3),而シテ,胃癌中右旋性性乳酸ノ發現ハ前後兩液共ニ有メル事ヲ認メタリ.
- 京都府立医科大学の論文
著者
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