聴覚障害幼児の象徴遊びと母子相互作用の発達に関する研究
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概要
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本研究では、音声言語を主なコミュニケーション手段とする2〜4歳の先天性聴覚障害幼児における象徴遊びと母子相互作用の発達的特徴を検討した。研究の結果、聴覚障害幼児の象徴遊びは、年齢が上がるにつれて、より高次なレベルの遊びへと発達すること、健聴児の発達傾向と比較すると、2歳児ではやや遅れる傾向があるものの、3〜4歳児ではほぼ同等の発達レベルに達することが示された。象徴遊び場面における母子相互作用においては、聴覚障害幼児による言語的相互作用が増加する傾向にあること、一方、聴覚障害幼児と健聴母親による動作的相互作用は、聴覚障害幼児の言語的相互作用の増加にもかかわらず、一定割合で維持される傾向があることが示唆された。また、聴覚障害幼児と健聴母親との言語的相互作用には、オノマトペーや模倣といった、健聴児には示されなかった特徴的なカテゴリパターンが見られた。
- 2008-03-25
著者
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