蛍光顕微鏡による現世堆積物中のクロロフィル色素の存在状態の観察
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概要
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現世の湖底(榛名湖)および海底(日本海)堆積物中のクロロフィル色素の存在状態を蛍光顕微鏡をもちいて調べた.湖で堆積した植物プランクトンの内外に見出された赤〜燈色の蛍光物質は主としてフェオフィチンαから成ることがわかった.湖底堆積物において,植物プランクトンのうちでクロロフィル色素を持つ細胞数の深さによるちがいをMelosira sp.を例にして研究した.その結果,Melosira細胞中のクロロフィル粒の数はほとんど変化しないが,堆積物深層の赤色の蛍光の強さは浅層のそれより低いことがわかった.黄色の蛍光を持つ原生動物に類似した物質が約3万年前の海底堆積物試料中に見出された.
- 地学団体研究会の論文
- 1969-09-25