沖縄県石垣島宮良沖の下部浅海帯から採集されたムシロガイ科3種
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概要
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琉球列島周辺の下部浅海帯に分布する貝類については,沖縄島中城湾のドレッジによる調査の報告(久保,1991)や,宮古島近海の刺網を用いた試験操業によって採集された貝類を報告した例(久保,1993)などがあるが,調査例は少なく貝類相のごく一部しか明らかにされていない。2006年11月に,石垣島宮良湾沖合の水深130m前後の海底よりドレッジを用いて底生生物の採集を試みたところ,1回の曳網でムシロガイ科3種の生個体が入網した。いずれも日本の太平洋岸から東南アジア〜インド洋,熱帯太平洋域に分布域を持つ種類であるが,八重山諸島近海からの採集記録はこれまで無かったため報告する。採集は2006年11月29日に漁業調査船「やえやま」(3.5トン)を用いて行った。ドレッジは,間口79cm,綱目合4mmのものを使用し,27分間曳網した。曳網開始位置は24°18'88"N, 124°13'54"E,水深123m,揚網開始位置は24°18'60"N, 124°13'45"E,水深135mである。入網した底質から,貝殻が混じる細砂底と推定した。
- 2007-11-08
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