青年の発達・社会参加を保障する高校教育のあり方
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概要
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1970年代以降,学校運営への生徒参加は欧米を中心に国際的な潮流となっている.国連「子どもの権利条約」によって意見表明権をはじめ「参加」は権利として宣言された.日本では,80年代半ば以降,教育政策のなかで「開かれた学校」への転換が提唱され,学校評議員制度も創設された.これに対する対抗的実践として「参加と共同の学校づくり」が提起され,学校運営への子ども・青年の参加が急速に進展した.青年にとって「参加」は権利であると同時に,発達の機会・場でもある.現代の青年は,他者と世界を拒否し,自らの世界にひきこもる傾向がある.そのために自尊感情の獲得が困難になっており,自己愛が肥大化しがちである.参加のなかで仲間との共同,異世代との出会い,環境への主体的な働きかけの経験によって,他者とのかかわり,世界との回路を開いていく.
- 全国障害者問題研究会の論文