14.リハビリテーション看護学実習における看護技術の経験状況
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概要
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リハビリテーション看護学実習において学生の実践能力を高める教育方法を検討するために、リハビリテーション看護学実習を終了した学生141名を対象に、看護技術の経験状況と受持患者の健康レベル(急性期、回復期、慢性期)との関連を検討した。その結果以下のことが明らかになった。1.日常生活の援助技術の経験は、清潔、活動の援助が多く約7割が経験していた。受持患者の健康レベル別では排泄、姿勢の保持、体位変換、移乗、清潔・衣生活、整容において急性期と回復期の実施率は慢性期に比較し高かった。2.治療処置に伴う技術のうち、薬液準備は急性期の患者を受け持つ場合が回復期・慢性期に比べ高かったが、全般に実施率は低かった。3.症状・生体機能管理技術では脳神経系・運動機能のフィジカルアセスメントの実施率と受持患者の健康レベルとの関連は認められなかった。4.急性期の患者を受け持った学生は、体位変換、廃用症候群の予防では脳神経疾患を受け持った学生が、洗髪においては運動器疾患を受け持った学生の実施率が高かった。リハビリテーション看護学実習における技術の実施率は、受け持ち患者の健康レベルによって日常生活の援助技術に違いがみられ、技術の到達度を高めるためには急性期または回復期の患者選定が望ましいと言える。
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