物語言説における情報操作の技法
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概要
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物語は表現面である物語言説と、内容面である物語内容という二つの面を持つ。作者は物語の膨大な情報の中から取捨選択して物語言説に配列していくが、物語世界の出来事はそれが生起した順序で語られるとは限らず、しばしば読者の反応を操るためにさまざまな技法が用いられる。その結果として生じる代表的な反応がsuspense、curiosity、そしてsurpriseで、出来事の配列を変え、読者に与える情報を操作することによりもたらされる。これらはまた物語を物語たらしめるものであるが、文学に特有のものではなく、話を面白いものにして聞き手(読み手)を楽しませようと表現に工夫を凝らすことは日常の言説の中にも広く見られるものである。
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