成人期にまで遺されたエディプス・コンプレックス : Mr.RとDr.Jの精神療法:父親殺しの克服と父親役割の明確化
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概要
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これは,3歳のMr.Rが両親の離婚で「父親」に見捨てられ,19年後,自ら求めて再会した抑圧的な父親に思いの丈を突きつけた,直面化と長引いたエディプス・コンプレックスの自覚,克服の物語である。5歳以後,母は再婚し「義父」と彼の連れ子の義兄,母が産んだ異父弟との生活で,Rは居場所を失った。7歳時,交通事故はそんな状況で起こった。現場に急行した警官に「理想の父」を見てRは救われた。そして24歳で結婚,26歳の12月長男誕生の予定である。しかし口唇裂の長男を堕胎するか否かでRは苦悩する。「妻の父」への報告も躊躇した。通常業務に,通信大学履修,論文作成,三種の仕事と第一子堕胎の決断を迫る,苦悶の極みに,父親を殺したいと思うまでにRはなった。だが「論文指導教授」が精神分析医Dr.Jで,RはJに精神療法を希求した。僅か9回,4ヶ月の面接での回復は,基本的信頼感がほぼ達成されたことを暗示している。
著者
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溝畑 剣城
藍野学院短期大学看護学科
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谷川 英二
藍野学院短期大学看護学科
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竹田 秀信
藍野学院短期大学看護学科
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松尾 耐志
藍野学院短期大学看護学科
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奥野 修一
藍野学院短期大学看護学科
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平瀬 健吾
藍野学院短期大学看護学科
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増田 幸隆
藍野学院短期大学看護学科
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福井 学
藍野学院短期大学看護学科
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木村 智
藍野学院短期大学看護学科
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松尾 耐志
藍野学院短期大学 第一看護学科
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