<痛み>を解釈する : 時間的存在性からの考察
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概要
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本論文におけるテーマは<痛み>の時間的存在性である。<痛み>とは生理学的「痛み」とそれに付随する心理学的ストレス反応の複合体のことである。<痛み>の特徴は,生理学的「痛み」のあとに二次的反応としてのスレトス反応が出現するということである。また,「痛み」がなければ,同様なストレス反応を呈しても<痛み>ではない。しかし,この定義に反して臨床では,症状としての「痛み」はないにもかかわらず,患者は<痛み>を訴えることがある。このことから「今そこにない<痛み>とはなにか」という問いが生まれる。この問いに対して,<痛み>の存在性を考えることで挑戦する。<痛み>の存在性を「ある」・「あった」という時間的差異を明確にし,この作業のためにリアリティ・アクチュアリティの対比を述べる。また,この2者の概念に対して,リクール『時間と物語』を読み,現在について述べ,2者の時間的存在性に説明を加える。
- 藍野大学の論文
著者
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