自治体における公共工事調達とIT調達の比較による政策的一考察
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概要
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公共調達は、公金を扱うことから、その公平性や透明性の確保が求められている。ところが、公共工事調達では、談合が過去から幾度となく繰り返され、その度にマスコミなどで大きく取り上げられ、毎年のように中央政府や自治体の幹部がその地位を追われている。一方、IT調達は、2000年ごろ大手IT事業者による極端な安値での入札が続出したため、公平な競争を阻害するとして公正取引委員会から警告が発せられた。これらの公共調達の問題は、住民の信頼を損ねることとして社会的な関心も強く、そのあり方が問われている。本稿では、公共調達の変遷をたどり、入札制度とその運用による課題、その課題に対処するためにどのようなルールが形成されてきたかについて述べる。そして、公共工事調達とIT調達の共通点と相違点を比較することによってそれぞれの特長を浮き彫りにし、さらにゲームの理論を使ったモデル化により問題発生のメカニズムの分析を行う。この分析結果と調達実態を踏まえたうえで住民からの信頼回復のため調達の適正化のための課題を明らかにする。
- 摂南大学の論文
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