有機半導体単結晶の成長と高性能有機トランジスタ(<特集>応用を視野においた有機半導体の結晶成長)
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概要
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有機半導体材料をベースに構成する有機トランジスタは,簡便なプロセスによって安価に製作が可能で,現在次世代の低価格デバイス素子としての実用化に向けた開発研究が急速に進展している.本稿で対象とする「有機単結晶トランジスタ」では,有機分子がほぼ完全な周期性をもって配列している有機半導体単結晶を半導体活性層として用いる.そのため,高分子薄膜における構造の不規則性や低分子多結晶薄膜における結晶粒界の影響が排除された,より理想的なトランジスタ特性が得られる.実際,有機単結晶トランジスタでは,薄膜トランジスタよりも1桁高い40cm^2/Vsに達するキャリア移動度が得られるに至っている.有機単結晶の成長方法とトランジスタの作製手法について述べた後に,実際に非常に高い移動度単結晶トランジスタの動作特性と,高性能トランジスタを実現するためのキャリア伝導機構について明らかにしたホール効果の実験について紹介する.
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