音楽の感情的性格の測定法と評定バイアス
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概要
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1.音楽聴取による感情の喚起という目的において,個々の楽曲の持つ感情的性格を明らかにすることは,有用であると考えられる。2.音楽の感情的性格を測定する方法として,感情的性格を表す語を聴取者に示し楽曲がその語の表す感情的性格をどのくらい持つかを評定させる方法が用いられる。3.上記2の方法において,語の持つ評価的側面による評定へのバイアスが生じる可能性がある。語の持つ評価的側面は個人の認知体制の中で何らかの記述的側面と結びついており,どの記述的側面とどの程度結びつくかは個人に固有のものであるとされる。音楽への好悪感情や聴取時の快・不快感情に応じてその記述的側面を持つ語の評定に影響が生じる可能性がある。4.上記3において想定されるバイアスを修正するための手がかりとして,あらかじめ音楽の感情的性格の評定に使用される語の持つ評価的側面の評定結果を得ておくことが必要であると考えられる。5.上記4を目的として女子大学生・女子短期大学生による楽曲の感情的性格を表す語についての個人的な"好ましさ"の評定を行った。平均値において好ましいと評定される語は好ましくないと評定される語及び中性と評定される語と比較して被験者間の評定のばらつきが小さいという結果が示された。
著者
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