燃焼合成における燃焼波伝播および自己着火に関する機構解明ツールの検証 : Ti-Al 系への適用
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概要
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燃焼合成に関連して,圧粉体中の燃焼波伝播やその着火といった燃焼機構を解明するとともに,合成に最適な条件を求める目的で計算コードの構築を行ってきた.しかも,構築中の計算コードは,自己伝播高温合成(SHS:Self-propagating High-temperature Synthesis)と呼ばれる燃焼合成に適用可能な最新の燃焼波伝播理論に基づいている.この燃焼合成については,新材料の迅速かつ経済的な合成方法と認知されているが故に,広範な用途へのSHS の適用という点からも,燃焼機構解明ツールとしての計算コードの確立,ならびに理論の有効性のさらなる検証が焦眉の的となっている.本研究では,これらの要請を満たすべく,研究対象としてTi-Al 系の燃焼合成を取り上げ,検証を行っている.取り上げた現象は,(1)圧粉型燃焼合成の燃焼波伝播,(2)薄膜積層型燃焼合成の燃焼波伝播,そして(3)圧粉体の自己着火である.まず,適切な数値解を得るのに不可欠な熱物性値ないしは物理化学定数の選定を行った上で,形態の異なる上記三種類の燃焼挙動を数値解析的に調べている.さらに,実験との比較も行っており,傾向および概略値に関して,実験結果と解析結果との間に良好な一致が見出せることを確認している.そして,これらのことから,理論の妥当性およびTi-Al 系燃焼合成への適用可能性を最終的に確認している.
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