沖縄県における戦争遺跡の保存活用 : 戦争遺跡の文化財指定を視点に
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年、戦争遺跡が注目されている。戦争遺跡を「戦争の語り部」として活用する取り組みは、戦争体験者が減少するなかでますます重視されている。本稿では、沖縄における戦争遺跡の保存活用の歴史を全国の取り組みと関連して紹介する。さらに戦争遺跡の保存活用の先進的な役割として、沖縄県南風原町の南風原陸軍病院壕の町文化財指定と整備公開の取り組みについて具体的に記述し、あわせて全国や沖縄県における戦争遺跡の文化財指定の現状と課題について言及する。沖縄の戦争遺跡は沖縄戦の「生き証人」であり、体験者に代わって沖縄戦を語ってくれる。そのためには戦争遺跡の保存活用、文化財指定が必要不可欠である。