高病原性新型インフルエンザ発生の謎を解く
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概要
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トリインフルエンザウイルスとヒト間で流行するヒトインフルエンザウイルスとは、様々な点で性質が異なる。その最も重要な点は、宿主受容体(レセプター)認識特異性の違いである。現在、世界に広がりつつある高病原性トリインフルエンザウイルスは、ヒトへも伝播し、これまでに、226人が死亡しているが、ヒト-ヒト間の伝播はまだ限定的である。もし、このウイルスが「変異」し、高病原性を維持したまま、宿主レセプター認識が変わり、ヒト間伝播が可能になった場合、速やかに世界流行(パンデミック)が起こり、スペインインフルエンザに匹敵する災害となることが予測される。これまでのインフルエンザ世界流行の歴史を見れば、この「変異」は、将来、起こり得る。どのような機構でその「変異」は起こるのか?ここでは、著者らの研究を中心に、その謎解きの最新情報を述べる。
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