朝鮮における農業・農民問題解決の特徴 : 土地改革と農業協同化を中心に
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概要
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農業・農民問題は,農業生産力の発展にかんする問題,農民をあらゆる搾取と抑圧から解放し,かれらを社会主義,共産主義の道へ導びいてゆく方途と方法についての問題である.レーニンは,農民問題を,労農同盟にかんする革命の基本的な戦略的問題として提起し,農業・農民問題を社会主義,共産主義建設の重要な構成部分のひとつとみなした.したがって,農業・農民問題を正しく解決することなしには,革命を勝利へ導びくことと,社会主義,共産主義を実現することもできない.わけても,農民が住民の圧倒的多数をしめる植民地・後進諸国において,農業・農民問題はとくに重要な意義をもつ.それは,農業・農民問題の正しい解決いかんが,これらの諸国では,革命の勝敗と国の運命を左右する決定的な鍵となるからである.朝鮮(北朝鮮)では,解放後これまで,革命発展のそれぞれの段階で提起された農業・農民問題を成功のうちに解決してきた.そしていまでは,「社会主義農村問題にかんするテーゼ」のしめした方向にしたがい,農業・農民問題の最終的解決をめざしてすすんでいる.以下では,朝鮮における反帝・反封建民主主義革命および社会主義革命の段階における農業・農民問題解決の諸経験を概観し,そのおもな特徴をあきらかにしてみたい.
- 政治経済学・経済史学会の論文
- 1966-10-20