ドイツの老人介護士養成教育およびその教員養成システムについて
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ドイツでは,2003年に施行された「老人介護の職業に関する法律」に基づき,老人介護士を国家資格として制度化し,その養成のためのプログラムも設定された.老人介護士の養成期間は3年間,4,600時間である.教育内容は,4領域「14の学習領域」が設定されている.実習はデュアルシステムとして実習先と生徒の間で「訓練契約」を結ぶなど人材の育成が体系化されている.老人介護士養成学校の教員の資格要件は,老人介護士養成学校3年課程を卒業,職業経験,老人介護士教員養成訓練,教員養成大学を卒業していることであり,原則的にその職業に就いている者である.実習指導教員の資格要件は,実務経験2年以上,老人介護に相応する職業資格,看護・介護指導員養成訓練が義務づけられている.学習内容で注目したいのは,ドイツでは複数の専門職間における連携教育が導入され始めていることである.日本でも連携教育を学び,卒業後現場で活用ができる力量を身に付けさせる必要がある.教員養成課程においては,教員の質を向上させるため,専門課程の「教授学」を学ぶことが重要であり,現実に即した問題解決が可能となるような教員養成の方法を考える必要があると考える.
著者
関連論文
- ドイツの老人介護士養成教育およびその教員養成システムについて
- 大学生の「ボランティア」に対する認識 : 医療福祉を学ぶ大学生を対象とした調査から
- 小・中・高等学校におけるボランティア体験と大学生のボランティア観の関連
- 教員養成におけるボランティア活動の有用性 : 福祉学習サポーターの実践から
- 老人とペットの関わりについて
- 大学における福祉科教育法の課題 :高等学校福祉科教員養成のあり方を考える
- 高校福祉科卒業の介護福祉士の位置