LinuxのNFSroot機能を利用したディスクレスクライアントの作成と運用 : Kernel2.6の場合
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概要
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Linux2.6のNFSroot機能を利用してディスクレスクライアントを作成した。クライアントの起動はフロッピーディスクから行う。LILOで起動する。クライアントは/usrと/optと/homeを共有するという通常の設定である。ログインの管理と/etc/hostsの共有のためにNISを利用し,時刻同期のためにNTPを利用した。ネットワークパラメーターはLILOの設定ファイルで与えている。ブートスクリプトは少し修正が必要である。ディストリビューターは小さい構成もサポートして欲しい。クライアントを作成するのにはあまり手間はかからない。我々はSUSE9.2ベースのシステムをIUKで教育目的で3年間運用した。XEON 3.40GHz,2GiBメモリーの通常のNFS(とNIS)サーバーと100Mbpsのネットワークで,クライアント(Pentium4の3GHz,500MiBメモリー)を20〜30台は特に支障無く運用できることがわかった。運用に必要なマンパワーは通常のディスクのあるクライアントに比べて少なくて済む。また,openSUSE 10.3に基づくクライアントをこの春から運用する予定である。事前の性能テストによると,このシステムのボトルネックはNFSサーバーのディスクまわりの性能である。Linux 2.6のNFSroot機能を利用したディスクレスクライアントは,サーバーとネットワークが低性能でないかぎり,大学教育での使用に実用的である。
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