不良債権問題と会計制度の問題点 : 実態不明瞭な情報開示について
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概要
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現在,不況克服の最重要課題に不良債権の早期処理が挙げられる.近年,金融当局による検査結果から,銀行による不良債権の自己査定の甘さを指摘する声があるが,この問題は若干の改善しか伺えない.不良債権処理の遅れは株価・地価への上昇期待,当局による護送船団的指導,および不十分な情報開示に起因するが,制度会計上のに根本的原因があると思われる.とりわけ,適切な情報開示がを包摂して解決の糸口を与えると思われる.その意味で,この問題に関して,我が国会計制度が未整備といわざるを得ない.本稿は不良債権問題の経緯・現状を論じるとともに,米国会計基準を参照しつつ,我が国制度会計の問題点を考察する.
- 日本財務管理学会の論文
- 2004-10-20
著者
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