小学校での音楽鑑賞会にみる3年生と4年生の「鑑賞」の質的違い
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概要
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筆者はこれまで,演奏者の立場で音楽鑑賞会に関わってきたが,次第に様々な課題を感じるようになった。本論文ではまず,筆者が高松市立二番丁小学校で行った音楽鑑賞会でこれまでの課題の解決を試みた実践内容を報告する。次に音楽鑑賞会終了後に実施した児童のワークシートの内容分析から興味深い結果を得たので,その内容を報告する。特に,1年生と2年生,5年生と6年生の学年間の児童の鑑賞のしかたには,あまり大きな差が認められなかったのに対し,同じ中学年の3年生と4年生の児童の間には,鑑賞のしかたに質的な違いがみられることがわかった。具体的には,鑑賞のしかたが楽器個々の音から,音の重なりを聴くことに発展し,合奏に注目しはじめる様子や,興味の中心が演奏者から音楽自体に移動する傾向がみられた。このことは,この時期に音楽の聴き方が飛躍的に伸展する可能性があることを示しているとともに この時期を生かすことによって「鑑賞」の授業がより充実したものとなるのではないかと考える。
- 香川大学の論文
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