「音楽をつくって表現する」学習活動によってつきつけられるもの〔II〕 : 音楽科の基礎・基本は子ども達相互間のやりとりの場に生成し展開する
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概要
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前稿(本紀要第7号,p.57〜69)では,平成元年の「学習指導要領」から導入された「音楽をつくって表現する」学習活動が十数年を経た現在の小学校教育現場でどのように受け取られているのか,という問いを探って,大学院在籍中の現職の小学校音楽専科教諭による自らの授業実践の事例考察と,小学校現場でよく読まれている音楽教育の雑誌の特集を採り上げて考察した。さらに本稿では,この学習活動が旧来の音楽教科の指導方法や内容に留まらず,全体構造自体に如何に根本的な地殻変動を起こすような問題を突きつけているかについて考えながら,音楽科の基礎・基本を再構成する磁場を示したい。問題を展開させる事例は,同上音楽専科教諭と瀬戸が協同で行った,一節の竹を用いた6年生の授業での,6人の男子グループが展開する出来事をめぐるものである。
著者
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