「音楽をつくって表現する」学習によってすくいあげられるもの,つきつけられるもの[I] : 音楽教師は子どものどんな姿を「学び」と捉えているか
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概要
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「創造的音楽学習」を前身とする「音楽をつくって表現する」学習活動が行政側から唱道されてはや14年が経つ。そして「総合学習」の本格的導入と共に,前年度の「要領」改定でも引き継がれ,高松市においてはこれを積極的に盛り込んだ教科書を採択した。そもそも「創造的音楽学習」はイギリス音楽教育界の潮流を研究界がそっくり輸入したもので,「現代音楽」の手法を前面に押し出した方法論であったことは否めない。一方,教師が目の前の子どもと共同で音楽をつくり,共に意味生成していく授業づくりのパラダイム転換の動きが「創造的音楽学習」を超脱して,この学習活動を推進しているのだと考えられる。それでは一体この学習活動は音楽教科に何をどのように突きつけているのか。また,この導入によって,何が新たに見えてくるのか。本稿では,教科内容論や授業論の根本を成すところの,子どもの学びを捉える音楽教師の通念や身構えについて,事例を上げて吟味し探求する。
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