減税による財政再建 : 市場経済を圧迫しない税率について
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概要
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市場は自発的な交換の場として発達する。市場が効率的なのは,取引に参加する当事者双方の効用が増加する点にある。一方,政府は強制を加えて税を徴収する。税収を超えた政府支出がおこなわれた状態は,税負担を承諾していない者に税の負担を強制している状態であり,略奪がおこなわれている。アメリカ合衆国第30代大統領カルビン・クーリッジの指摘した「必要以上の税を集めるのは合法的強盗である」という状態である。市場での取引と納税者からの承諾の得られない課税が存在する経済では税率は,50%を超えてはならない。生産・交換・課税から生じる効用はマイナスとなる。生産者にとって生産は苦痛となり,生産を放棄する。税率が50%から25%の間であれば,税率を下げる減税は効用を増加する効果がある。税率40%のとき税率を1%下げると,その効用は4%増加する。税率30%のとき税率を1%下げると,効用は1.5%増加する。税率25%のとき税率を1%下げると,効用が1.0%増加する。平成19年度の国民負担率は39.7%,将来の税金を増やさないために財政赤字分も含める潜在的な国民負担率となると43.7%。減税することで経済は活性化する。国民は富み,そして税収は増加する。税を扱う能力のない行政責任者は,税を無駄に使うだけでなく社会の経済活動を阻害する。主権者は,能力のない行政責任者を止めさせることで政府の略奪を止めることができる。選挙で選ぶ行政責任者の財政運営能力を「将来の税金」という会計情報として提供することで,主権者は合理的な決定が可能となる。
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