暮らしの継承構造について : 子育て・保育の一面から
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概要
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現代の子育ての現状を知るために,保育園・幼稚園長を対象とした聞き取り調査を行い,暮らしの継承の視点から考察した。調査の結果,保育者の視点からは10年前と比べ,子どもの身体運動能力,自己表現,感情コントロール,他者の気持ち理解などの力が低下しているが,保育現場では,子どもよりも親の変化の方が大きく深刻であると感じ,その対応に苦労している様子が見られた。親自身の未熟さや育児力の不足の様子が数多く指摘され,その原因として,急速な社会状況の変化により,「生活」が軽視されたために生活技術や子育てのノウハウが継承されなくなったこと,地域共同体の崩壊による育児サポートの不足等が考えられる。子育ては,各時代の社会の中で営まれるものであるが,その継承には,人と人との直接的触れ合いや,足を地につけた生活経験が不可欠であることが示唆された。
著者
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