アサーション・トレーニングでの学びを学生はどのように経験したのか : 第二報
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概要
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本稿では,看護学生3年次臨時実習導入の〈演習〉として行ったアサーション・トレーニングを,実習期間を通して学生がどのように経験したかを分析し,今後の教育的サポートについて検討した.アサーションを意識したことがある学生は8割近くあり,意識していた行動では「自分にある権利は相手にもある」と「自分の感情を言葉で表現する」が最も多かった.後期実習終了時には半数の学生にアサーションが役立った経験があり,そこでは「『私』メッセージで話す」ことが経験の有無に関連していた.また,役立ったという経験の記述からは,実習グループをはじめとする実習内外のさまざまな場面で,意見のやり取りができ問題に対処できたという経験であったことがみえてきた.これらから,アサーション・トレーニングは,自他尊重の理解と行動を促し,実習での学びを円滑にする機能を果たしていたと推論でき,学びを推進する教員の継続的なかかわりが必要であることを示唆された.
著者
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