蒸しかまぼこ製造工程中における脂質の変化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
まだらを原料に蒸しかまぼこを製造し,製造工程中の4段階における魚肉を実験試料として総脂質を抽出し,その脂質組成および脂肪酸組成について検討した。その結果,蒸しかまぼこ製造工程中において,水さらし後に総脂質含有量,中性脂質含有量および複合脂質含有量の減少が確認され,特に,複合脂質含有量の減少が顕著であった。総脂質を構成する脂肪酸組成においては,水さらし後にドコサヘキサエン酸およびイコサペンタエン酸組成比の減少と,相対的なパルミチン酸およびオレイン酸組成比の増加が確認された。原料まだらの中性脂質を構成する脂質は5種類の脂質が確認され,最終工程である蒸し後にはこの5種のほかに遊離脂肪酸が検出された。また,原料まだら複合脂質を構成する脂質は4種類が確認され,最終工程後においても同様の脂質が確認された。