ピアノ曲ブルグミュラーOp.100に見る演奏技法No.1 : クリストフ・エッシェンバッハの演奏を参考例とした考察
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概要
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音楽とは,心を音に措くものである。日本に於ける音楽教育は,この理念に欠落し,ピアノに於いては,ただ音を出していることの教育で終ってしまっていると言われている。一方,欧州での教育は,どのような表現方法を持って演奏すべきかを原点とし音楽教育が捉えられている。この25曲の子どもの為の練習曲は,各楽曲に表現上の課題を持って叙情的側面からの音楽表現の美しきを追求している。表現能力とは生来の才能を否定できないが,幼い時からの教育による能力開発が期待され,教育によって芽ばえることができるという考え方も成立している。ブルグミュラーのこの作品はここに着眼し,厳格な手法の中に,瀟酒な色彩技法を持って措き,鍵盤上に美しく反映し表現されるよう創作したものである。技法と,特に叙情面の表現法を意図とした印象のある,子どもの感性にうったえる演奏表現法のための作品の一つである。
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