レチノイン酸の胎生期暴露がラット胎児の発生に及ぼす影響
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概要
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妊娠ラットにレチノイン酸(RA)を与えると、末期胎児に種々な奇形を生ずることが知られている。今回、時期を変えて妊娠ラットにRAを投与し、その末期胎児に及ぼす影響について調べた。DAラットの妊娠8日、9日、10日および11日にRAを60mg/kgの濃度で単回経口投与し、妊娠20日にその胎児を調べた結果、投与時期に応じて胎児の死亡や奇形の出現などに変化が見られた。妊娠8日と11日の投与ではよく似た奇形の出現率を示し、妊娠9日の投与では全ての胎児が死亡した。しかし妊娠10日の投与では口蓋裂、眼球突出、小顎、小口などの頭蓋顔面部の異常と、二分脊椎、鎖肛、無尾などの腰仙尾部の中軸骨格に由来する異常が多く出現した。顔面頭蓋部の異常は、RAが起源となる神経堤細胞への作用によるものと考えられ、また中軸骨格の奇形については体節への影響によることが示唆された。
- 四條畷学園大学の論文
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