キリスト教保育の理念の形成(短期大学部保育科)
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概要
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本学保育科が、キリスト教に基づく女子教育機関として保育者養成の課程を開設してから50周年を迎える。本論文は、我々が保育者養成という使命を果たすための教育理念が如何なるものであるかを探求するものである。そのために、まず、戦後から今日に至る子どもを取り巻く日本の文脈の変化を概観し子どもが危険にさらされている状況を指摘し、続いて戦後の保育制度確立期から子どもの発達を中心とした思想が存在したことを示し、戦後の保育制度に内在する問題を提起する。次にこの問題の解決に向け、キリスト教保育の理念を探求するために、まず、日本において「幼稚園」と「保育所」とが概念的に未分化であった時代に遡って、その始めから敗戦直前までの日本での保育の流れを振り返り、続けて、その時代を二元化と一元化との緊張関係に焦点を当てて検討する。その上で、キリスト教保育のあり方の背後に存在する「幼児教育の父」フレーベルの理論、「自然教育」を提唱したルソーの理論、「保育園の開祖」オーエンの理論の意味を明らかにする。これらの検討を通して、「動機を愛とする保育」こそ「キリスト教保育の理念」であることを、今日の日本の文脈において保育の中核となる「キリスト教に基づく保育観」として提唱する。
著者
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