アラゴンの小説技法(3) : 散文の中の音声性
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概要
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散文と詩とを二項対立的な視点で捉えるのが、アラゴンの同時代の散文観における通念だった。だが、こうした二分法的な単純化によっては捉えることのできない散文の中の異質な要素の存在が、アラゴンの散文には認められる。散文の中での詩的言語の奔放な使用、言葉遊びの思いがけない展開、コラージュ的な表現の唐突な挿入などのさまざまな技法がそれである。その中でも、とりわけ重要な問題だと考えられる散文の中の詩的言語と音声性の問題を分析する。
- 2007-03-01
著者
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