A県における職場マネジメントに関するアンケート調査報告
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概要
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研究ノート(note)「ローカル(コミュニティ)・ガバナンス」、「新しい公」、「参加(参画)と協働」といったキーワードに代表されるように、自治体現場は、その職員・組織を含めて、今まさしく変容の最中にあるといえよう。しかしながら、その大きな変革の流れ(パラダイムシフト)のなか、日々の自治体現場-とくに個々の職場(上司-部下関係)とそこで働く職員の姿-の実態については、意外というかほとんど知られていない。そこで、こういった状況をクリアにすべく、すべての取り組みの土台(出発点)となる自治体職場の現状を的確に把握し、適切な職場マネジメントを考えるための材料を揃えることを第一義的な目的とし、『A県における職場マネジメントに関するアンケート』と題する調査を行った。その結果、次のような自治体現場における職場マネジメントの特徴(考える素材)が得られた。(1)仕事系の自己意識・関係意識は高いが、上下・職場の人間関係についての肯定的意見は低調である。(2)所属長は部下(とくに非役付職員)の意識を掌握していない傾向が感じられる。(3)本庁の所属長に「職員の気持ち的疲れ」・「オーバーワーク感」に気づかない傾向が感じられる。(4)地方機関の所属長に、部下の意識をあまり掌握せず、監督職に任せたり甘めに判断する傾向が感じられる。(5)本庁の非役付職員(とくに若手吏員)に「今の仕事での能力発揮感」が低い。