科学的思考力形成に関する学習指導法の研究 : 「科学者の目」を用いた課題解決
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概要
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科学的思考力に関するこれまでの実践研究では,「科学の方法」を授業の中でどのように用いるかということに主眼がおかれてきた。本研究では,「科学の方法」と区別して自然事象そのものの客観性をどのように見るかを観点とする「科学の視点」を科学的思考力形成のための具体的な学習指導法の一つとして提案し,その指導法の教育的な有効性を実際の授業で評価することを試みた。そして,その「科学の視点」を生徒自身が活用できる具体的な視点として次の8項目『科学者の目』と言い表した。(1)『使ったものは何だろうか』(2)『どんな操作をしだのだろうか』(3)『何が変化したのだろうか』(4)『変化してどうなったのだろうか』(5)『(比較して)違いは何だろうか』(6)『何が原因でどんな結果になったのだろうか』(7)『何と何が関係(影響)し合っているのだろうか』(8)『キーポイントは何だろうか』これらの『科学者の目』は,理科学習における課題解決の各場面で有効にはたらき,科学的思考の役割を果たすことが示された。
- 2003-03-05
著者
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