米国の医療者教育における文学教育
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年、日本の医療者教育において、倫理的事例として文学作品を活用する動きが多く見られる。一方、米国の医療者教育における文学教育では、「医療倫理学」や「看護倫理学」における倫理的事例として文学作品を活用することに加え、医療者にとって不可欠な臨床能力(clinical competence)を向上させる方法として、文学の方法論を用いた教育が展開されていることが特徴の一つとして挙げられる。本稿では、米国の医療者教育における文学教育の歴史、目的、方法論を概観する。さらに文学教育で用いられている具体的な文学作品を示し、倫理事例以外の議論の題材として活用できることを紹介する。米国の文学教育の実践を学ぶことを通して、わが国でも医療者教育における基礎教養科目が臨床教育でも有益であることを示す。
- 日本生命倫理学会の論文
- 2007-09-20