ストレスによる免疫抑制とがんの発症に関する前向きコホート研究(シンポジウム : 心身医学における研究と診療の最先端,2007年,第48回日本心身医学会総会(福岡))
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概要
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抑うつががん発症のリスクファクターであるという報告は多い.NK(natural killer)活性の低下は心理社会的ストレスと関連しており,同時に,がんの発症のリスクファクターであることが知られている.われわれは中年期の就労者集団にて前向きコホート研究を組み,がん発症と,免疫機能,心理社会的要因の関連を調査した.18〜60歳までの3,790人の就労者から,インフォームドコンセントを取り,1997年4月から7年間,上記の目的で追跡を行った.リンパ球サブセットは全参加者から測定し,うち,247人についてNK活性とサイトカイン産生を測定した.性別,年齢,喫煙,アルコール消費量,婚姻状況,教育歴,BMI(body mass index),運動量,がんの家族歴を共変量として用いた.コックス回帰分析により,CD4+CD45RO+メモリーT細胞数と,抑うつ,自尊感情の低さが,がんのリスクファクターであった.本稿においては,その他の心理社会的要因と発がんに関する研究の概観も記載する.
- 2008-07-01
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