ヘルシンキプロセスと森林計画制度(例会論文)
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概要
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持続可能な森林経営の確立は国際的な課題でありながら我が国の現状は必ずしも進展しているという姿が見えてこない。それは国内林業が余りにも深刻な状態にあることが原因しているように考えられる。そこで,ヘルシンキプロセス関係国の中で既に関係法令の改正も終わって運営されつつあるフィンランドを主体に制度運営の現状を調査した。調査に当たっての問題意識は,持続可能な森林経営と林業の関係についてである。特にその関係が制度にどのように反映されているかを重要視した。その調査の結果を総括して云うならば,「新たな林業」と表現されるものであって,生態系を重視した林業を構築するものである。それは地球的環境という点で今日的課題であるのと同時に林業にとっても必要なことであり,両者相まって持続可能な森林経営構築の原動力となっている。我が国と比較した場合,余りにも条件的差異が大きいが,我が国が,これから持続可能な森林経営を推進するためには,林業の活性化と関わらしめてゆくことが重要なことであり,その点でフィンランドに見られる「持続可能な林業の資金調達に関する法律」は参考になる面が少なくない。
- 林業経済学会の論文
- 1998-03-20
著者
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